多度山と木曽三川、まさに水と緑に満ちあふれた新桑名。
21世紀の地方に求められるものは、見はてぬ都市化への夢ではなくて、その地域のアイデンティティーを育てていく「まち育み」であることに人々は気付きはじめています。
2005年の愛知万博で、「サツキとメイの家」誘致運動を起した時に感じたことは、人間のサイズ、人間のスピードに合っていた頃の時代、昭和30年代を懐かしみ、再評価する「癒しの心」でした。その土地土地には先人の遺産があります。
桑名旧市街の掘り割り(慶長の町割り)から大正の北勢軽便鉄道まで。
明治のデレーケ分流以後の水との戦いをとどめる長島堤防、水郷水都。
養老山脈の真下に位置する多度の里山と風光。これらの遺産は現在使用されているのでしょうか?
「まちづくり」と称して、実は「まち壊し」をしてきたのがこれまでのスクラップ&ビルドの「まちづくり」でした。しかしどう逆立ちしても桑名は名古屋や東京になることはできません。
スマートグロースは直訳すれば「賢い成長」ですが、極力ものを壊すことなく利用していく、「遺産」の「資産家」を都市経営の中に取り入れていく哲学です。
これは、教育や福祉、商工業と農水産業すべてにわたって流れる歴史遺産都市桑名がめざす方向なのではないでしょうか!
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